とってはいけないヘルニアの姿勢
頸椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアのとってはいけない姿勢と改善方法について記載していきます。
ヘルニア等の神経系へダメージが有る場合、改善までおよそ100日程度かかると言われています。
その期間、症状を悪化させないように、もしくは改善傾向に身体を持って行くには生活の中で気を付けねばなりません。
そもそも椎間板ヘルニアとは?
椎間板ヘルニアは、背骨を構成する骨の間で体の重みを支え、クッションの役割を担う「椎間板」が、負荷を受けて劣化することで椎間板のなかにある15層になっている木の年輪のような線維輪を破り、中に有る髄核(椎間板の中心部にある柔らかい物)を伴って突出し、神経に触れたり炎症したりすることで起こります。
有名なのが頚椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアですが、胸椎椎間板ヘルニアが起こる場合もまれに有ります。
椎間板が劣化する原因は様々で
・加齢
・ゴルフやコンタクトスポーツ、仕事による姿勢など生活習慣
・外傷
・遺伝的要因
・マルファン症候群などにより先天的に椎間板などの南部組織の耐久性がそもそも弱い場合
・反り腰や猫背と言った脊柱のアライメント不良
・体重増加による椎間板に対する圧力増加
・喫煙により毛細血管の血流を悪化させ、椎間板の再生速度を遅らせることにつながり、劣化や変性が見られます。
A,頚椎椎間板ヘルニア
頚椎椎間板ヘルニアは5番目の頚椎と6番目の頚椎の間で最も好発すると言われています。
・疼痛、痺れ:頸から上腕、前腕、指先、肩甲骨周辺にかけての痛みや痺れが見られます。
・運動麻痺:腕が動かしにくい、指先の細かい動きができない、腕が疲れやすい。
・感覚障害:手足のしびれ、感覚がなくなる。
・排尿、排便障害
・その他の自律神経障害:血圧や体温の異常
B,腰椎椎間板ヘルニア
4番目の腰椎と5番目の腰椎の間、5番目の腰椎と仙骨の間に好発します。
・腰痛:椎間板ヘルニアの初期症状は、腰痛です。はっきりした痛みでなく、違和感を覚える方もいます。
・腰の曲げ伸ばしができなくなる:急性期の場合、疼痛緩和の為身体が片側に傾いたり、前屈が出来ない、腰を伸ばせないと言った状態になる事が有ります。
・筋力低下:椎間板ヘルニアがさらに進行すると、神経の圧迫による影響が出てきます。足をさわってもあまりさわられた感覚がしなくなったり、足に力が入らなくなったりします。足の筋力が低下すると、とっさに踏ん張ることができず転びやすくなることが有ります。
・排泄障害:神経症状が重度になると膀胱直腸障害がおこることが有ります。ヘルニアが腰椎の「馬尾(ばび)」と呼ばれる部分を圧迫すると、尿が出にくくなったり、逆に尿漏れを起こしたりして、排泄がうまくできなくなります。
ヘルニアでとってはいけない姿勢
症状を悪化させないように、もしくは改善傾向に身体を持って行くには生活の中で気を付けねばなりません。
A,頸椎椎間板ヘルニアでとってはいけない姿勢、気を付けなければいけない姿勢
・長時間のスマホやパソコン作業、デスクワーク
→長時間このような姿勢を続けると頸にかなりの負担をかけます。
また、デスクワークで根詰めてしまうと、頸部が後屈し、神経根を圧迫し症状がでてきてしまいます。
十分な休憩を心がけましょう。
・ゴルフやテニスのスイング動作
→椎間板は回旋に弱く、繊維輪が破れヘルニアを悪化させる原因になります。
症状が出ているときは控えるようにしましょう。
・うつぶせ寝や手枕
→うつ伏せ姿勢や横向きでの手枕姿勢は、頚椎ヘルニアだけでなく頚椎にかなりの負担をかけることになるので、やめておいた方がよいでしょう。
・肩掛けのバッグやキャリーケース
→肩がけのバッグやキャリーケースは、片側だけに負担がかかり頸椎にも負荷がかかるため頸椎ヘルニアの方はやめておきましょう。
B,腰椎椎間板ヘルニアでとってはいけない姿勢、気を付けなければいけない姿勢
・重い物を持ち上げる
→無意識化で重い物を持ち上げたり、腕の力だけで重い物を持ち上げると椎間板に負担がかかり傷がつき症状が悪化する原因になります。
コルセットを装着したり、膝の屈伸運動をうまく使う事で、椎間板への負担を軽減できます。
・前かがみの中腰の姿勢
→長時間のデスクワークやスマートフォンの操作、車の運転など、丸まった姿勢を長時間続けることは椎間板ヘルニアを悪化させてしまいます。
椎間板ヘルニアの原因はほとんどが生活習慣によるもので、日常生活で腰を丸くしている姿勢が徐々に椎間板を刺激してヘルニアを起こします。
適度に立ち上がり、椎間板への血流を促してあげる事が重要です。
・運動不足
→椎間板への血流不足は栄養が行かない為、劣化の原因となります。
痛みがひどい場合、安静にしてしまいがちですがウォーキングをしたり適度なストレッチが効果的になります。
※ストレッチのやり方によっては悪化させるケースも有るので専門家の指示を仰ぎましょう。
・椎間板に負荷をかける運動
→頸椎ヘルニア同様、椎間板は回旋動作に弱いため、ゴルフやテニスのスイングにより悪化するケースが有ります。
また、後負荷のウエイトリフティングの際、椎間板内圧が上がり、悪化させてしまうケースも有ります。正しいフォームでトレーニングする事、腰ベルト着用することが予防につながります。
まとめ
今回は、椎間板ヘルニアでとってはいけない姿勢や生活習慣について書いていきました。
椎間板ヘルニアを予防するためには、持続的に運動することが非常に大切です。たとえば、上半身をよく動かしながら(腕を大きく振るなど)ウォーキングすることをおすすめしています。あるいは、泳ぎが得意な方はスイミングもよいです。泳ぎが得意でない場合は息つぎで首を痛めてしまうことがあるため、無理に泳がず、上半身をよく動かしながらプールのなかで歩くことを推奨します。また、先述の通り体重が重いと体に負荷がかかりやすいため、運動や食生活の管理を行い、体重をコントロールすることも大切です。
当院では、数多くの椎間板ヘルニアでお悩みの患者様が来院されます。
当院で行っているアトラスオーソゴナルカイロプラクティックは専用のレントゲンを撮影分析し、頸椎一番の矯正を行う事により、脊柱のアライメントの改善、神経の状態の回復を行います。
また、腰椎椎間板ヘルニア専用ベットのコックステーブルやマッケンジーテーブルを導入しています。
ヘルニアについて当院で行っている施術に関しましては下記の過去のブログをご覧ください。
過去のブログ➡椎間板ヘルニア(首・腰)の初期症状と対処法
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