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コレステロール、中性脂肪について

Q21. コレステロールの値が同じでも、

薬を飲んでいる人と飲んでいない

人がいるのは、どうしてですか。

A21. コレステロールの値、特に悪玉と

いわれるLDLコレステロールの値

が高いと動脈硬化が進みやすい

ことがよく知られています。しかし

、動脈硬化を進めるのはLDLコレ

ステロールのみではありません。

高血圧やたばこ、糖尿病といった

ものも動脈硬化を進めるわけです

から、同じコレステロールレベルで

も動脈硬化を進める要因を多く持っ

たより危険な人に薬を出すことにな

ります。また、同じコレステロールレ

ベルの値であっても、生活習慣上の

工夫を最大限していて、もうそれ以

上下がらないという方に薬を出すこと

がありますが、生活習慣上の工夫が

たくさんできる余地があって、大急ぎ

で薬を飲まなくても良いレベルの場

合は、薬を出さないこともあります。

Q22. 食後の血液検査データで中性脂肪が

空腹時とどれくらい差があるのか。

A22. 個人差の非常に大きな問題です。人に

よっては、空腹時に150mg/dl程度であ

るのに対して、食後には800mg/dlまで

上昇する人もありますし、空腹時が100mg/dl

程度であって、食後にも120~130mg/dlに

留まる人もあります。従って、どのくらい差

があるかは、人によって違いますので、

空腹時で評価することがひとつ必要です

。一方で食後の高中性脂肪血症も循環器

疾患の危険因子であるということがわかって

きていますので、食後であるということを確

認した上で高いことを問題にすることもありま

す。

Q23. 中性脂肪は食事の影響を受けやすいと

聞くが、どれくらい変動するものなのでしょうか。

A23. 別のところ(Q5)で答えましたように、

人によっては、食事によって、数100mg/dl

異なる方から20~30mg/dlしか異ならな

い方までさまざまです。

Q24. 中性脂肪やコレステロールの値は、

夕食が遅いことによって影響されるのでしょうか。

A24. 中性脂肪やコレステロールは、食べた

ものから小腸で吸収された脂が肝臓に

行って、合成されるものです。吸収され

た脂を運動エネルギーとして使用する

必要があるときには、合成が低下しま

す。従って、夕食が遅くなってすぐ横に

なる、十分に夕食を消化しきらないうち

に朝食を食べるという生活が続いていく

と、余った脂や糖質を含めたエネルギー

源を原料にして肝臓でどんどん合成され

ることになります。つまり、夕食が遅い時

間であるにもかかわらず、早い時間の

夕食と同じ量を食べる、翌日の朝食も同

じような時間に同じ量を食べるということ

になると、中性脂肪やコレステロールの

値が高くなりやすいということです。従っ

て、夕食が遅くなる場合には、朝食まで

の残り時間をみながら、摂取するエネル

ギー量や脂の量を減らしていくことが中

性脂肪やコレステロールの値を上げな

いために重要な取り組みだと思います。