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プロテインと不眠の関係

当院では、栄養学の観点から自律神経(不眠)に問題を抱えた方にお話をさせて頂いています。

 

その中でも、特に高タンパク低糖質な食事についてや、ビタミンB3(ナイアシン)についてお話しさせて頂いています。

 

タンパク質の摂取には、手軽かつタンパク質摂取量の計算がしやすいプロテインを推奨しているのですが、
このプロテインには、タンパク質だけでなくある重要なアミノ酸が含まれています。

 

プロテインはアミノ酸スコア100のものが多く、アミノ酸スコア100を謳っているプロテインには、
必須アミノの1つである『トリプトファン』が含まれています。
そして、この『トリプトファン』は、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンのモトとなり、睡眠と深く関係があると言われています。
(プロテインだけでなく、肉、魚、卵、大豆、乳類、バナナ、白米等に多く含まれています)
摂取したトリプトファンは、

トリプトファン⇒セロトニン(幸せホルモン)⇒メラトニンと15時間かけて変化していきます。

 

この変化には、ビタミン・ミネラルが必要です。
(トリプトファンからセロトニンへ変化する際、ナイアシン・ビタミンB6・葉酸・鉄が、
セロトニンからメラトニンへ変化する際は、マグネシウムが必要となります。)
変化に15時間もかかるため、摂取の時間がポイントです。
寝る時間の約15時間前を逆算し、その時間に飲むことによって寝る時間帯に体内にメラトニンが
生成されているようにする事で、スムーズな入眠が期待できます。
では、その時間とは何時でしょうか。
それは、朝食の時間です。(午前7時~午前9時あたり)
”じゃあ、朝食の時間にプロテインを飲めばいいんだ!”と、
考えてしまいますが、そう簡単にはいきません。
プロテインには大きく分けて以下の3つの種類に分けられます。

1.ホエイプロテイン
乳清を使用したプロテイン。吸収が早い。(1時間~3時間)

2.カゼインプロテイン
牛乳からホエイと脂肪を取り除いたもの。吸収が遅い。(7時間~8時間)

3.ソイプロテイン
大豆由来のプロテイン。吸収が遅い。(5時間~6時間)
前述のとおり、プロテインに含まれるトリプトファンは15時間かけて変化していくわけですが、
吸収速度が速すぎても、体内に残らずメラトニンに変化しきれない。ということがあります。
また、ただ摂取すればいいのではなく、トリプトファンやセロトニンをやる気にさせるために
以下のようなスイッチが存在します。

 

■咀嚼(よく噛む)

■炭水化物(一緒に摂取することによりトリプトファンが脳内に運ばれやすくなります)

■朝の太陽光の刺激☀

■夜はできるだけ部屋の照明を落とす
プロテインを飲むだけでは、上記の事はカバーできません。
また、プロテイン”のみ”では吸収時間の問題があります。

そのため、プロテインを摂取することは大切ですが、プロテイン”のみ”ではなく、
適度に炭水化物を含めたバランスの良い食事を心がけるようにして頂くと良いのではないかと当院では考え、話させて頂いています。
中には固形物を受け付けない。という方もいらっしゃいます。

 

そういう方には、プロテインベースのスムージーなどにして、少しでも吸収スピードを遅らせるように工夫したり、
飲む時間・量を調節などのアドバイスをしています。