骨盤と仙腸関節
骨盤とは腰の部分にある盤状の骨.腸骨,坐骨,恥骨,仙骨,尾骨からなります。
よく言われる”骨盤矯正”とは、腸骨と仙骨の間にある「仙腸関節」に対して行われます。
仙腸関節とは脊椎(背骨)の根元に位置する滑膜性関節(ごくわずかな可動性)を持っており、1〜8° (平均 2〜3°) ほど,矢状面で仙骨は回旋して,0.5〜8 mm (平均 2〜3 mm)ほど並進運動可能です。
このような仙腸関節の運動は,やはり個体差や性別,年齢の影響が大きく,関節が未熟な若年者ほどはっきりとみられるそうです。
カイロプラクティックにおいても、”仙腸関節は動く”(2mm程度)と考えられています。
線維軟骨で結合された半関節であるのか、それとも滑膜や関節腔をもつ滑膜性関節なのかについては昔から議論が続けられてきましたが,なかなか結論がでませんでした。
仙腸関節は関節面の構造が複雑な上に性差、個人差や左右差があり、加えて加齢による退行性変性が起きやすいのです。
様々な研究報告の蓄積や度重なる議論の末,現在では滑膜性関節といわれています。
具体的には腸骨耳上面と仙骨耳上面との結合が滑膜性関節であり、仙骨粗面と腸骨粗面は緻密性結合組織を形成しています。
この関節は一般的に平面関節に分類されていますが、実際は複雑な構造をしていて、副関節が関節面のどこに形成されるかについては性差(男性の方が後方に位置することが多い)や個人差が大きいようです。
骨盤矯正とは?
”骨盤矯正”と聞くと皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。
・ダイエットに良い
・産後ケアの一環
・骨盤矯正を受ける事で背骨の歪みが治る
・O脚・X脚等が治る
・姿勢が正しくなる etc…
現在、様々な治療院・接骨院・整骨院や美容サロンで上記のような効果があるとして、施術提供されている骨盤矯正ですが、施術を受ける際には注意が必要です。
その理由として、肩こりや腰痛etc…、骨盤の歪みが原因で起こる症状も有りますが、多くの場合、骨盤を矯正しただけでは改善しないからです。
ほとんどの治療院・接骨院・整骨院・サロンでは「骨盤の歪みを治せば○○(症状名)が治る!」と言い切っていますが、骨盤だけでなく、筋肉の問題や頚の問題、足首の問題などの可能性もあるからです。
目に見える形として骨盤が歪んでいる・ズレているという現象が起きていたとしても、必ずしも骨盤に原因があるとは限りません。その骨盤の歪みの原因が足首や頚の場合もあります。
まずはしっかりとした検査をして症状の原因を探す事が必要なのです。
当院で行っているアトラスオーソゴナルは、骨盤に歪みがあっても骨盤を矯正せずに頚の治療だけで歪みが改善します。(足の長さの左右差、骨盤の傾き、捻れは頚の矯正で全て改善します。)
頚に傾きや捻じれがあると、視線が傾きます。視線を常に地面と平行に保ちたいために肩を上げて視線を補正します。次に肩が上がっていると背中や腰などで補正し最終的に骨盤が傾き左右の足の長さの差がうまれます。
(病院と医療提携して、医師の診断の元しっかりと頚のレントゲン検査を行っています。アトラスオーソゴナルはレントゲン撮影を行い、分析をしたうえで行います。)