●人間は日常生活でも自然に放射線を浴びており、1年間に浴びる量は2.4mSv(ミリシーベルト/世界平均)程度である。
表1 日常生活における自然放射線と人工放射線
放射線の量 (ミリシーベルト) |
影響等 |
7000~10000 |
全身被ばく:100%の人が死亡 |
1000 |
全身被ばく:10%の人が悪心、嘔吐 |
500 |
全身被ばく:末梢血中のリンパ球の減少 |
200 |
全身被ばく:これより低い線量では臨床症状が確認されていない |
10 |
ガラパリ地方(ブラジル)の自然放射線(年間) |
6.9 |
CTスキャン(1回) |
2.4 |
一人当たりの自然放射線の世界平均(年間) |
1 |
一般公衆の線量限度(年間)(医療は除く) |
0.6 |
胃のX線集団検診(1回) |
0.2 |
東京-ニューヨーク航空機旅行による宇宙線の増加(往復) |
0.05 |
胸のX線集団検診(1回) |
解説:
地球にはその誕生の時からさまざまな放射性元素が存在し、現在でもウランやトリウムなど約70種の放射性元素が存在しており、それらを含む大地や食物などから、さらに宇宙からも、いつでもどこでも放射線を浴びています。世界平均では、天然の放射線を人間が1年間に浴びる量は2.4mSv(ミリシーベルト)程度です。
日本では、一般公衆が浴びる人工放射線量の限度を1年間に1mSv(ミリシーベルト)としていますので、ニュースなどで放射線量の話がありましたらこの値を参考にして下さい。